射精に問う
薄い粘膜を頼りに生きる
汚泥から這い出る生き物が
僕を見てる
見つめてる
小学五年生になったばかりの
ひき肉を
慈悲深く
快楽を是とする全ての者に乞う
生きるか死ぬか問う
射精な目の前に迫った切迫を
無慈悲に問い殺す
慈悲深く
ひき肉を 射精に問う
猫と豚とアレルギー と畜
猫撫で声の豚の
猫撫で声の豚を
切れ味の悪い鋸でバラす
奇怪に踊る 架空の都市にいる家畜
ペニスが増殖するアレは アレルギーによって味わいを深める
黄色い膿と白い真髄
拒絶反応 苦い絶頂と受粉 伐採する大木を擦る手
若葉は例外なく皆摘む
猫撫で声の豚を 鋸でバラして絶頂するアレは
アレルギーによって全て例外なき死を貴様に与える
傷は消えないよ 笑っているよ
傷は消えないよ 笑っているよ
へらへらと ぷぎぶきと
時折昔を思い出して 神経の引き攣れを起こしながら
発作的に笑うのさ
泡立つように 電気で服従させるように
君→君につけた傷を 笑っているよ
薄っすらと ぎさきざと
青春の振り返りと共に 暖かく笑む君に
傷跡は笑っているよ
消えないよ 消えないよ
皮膚の引き攣れとして 癒着した手首の歪みとして
泡立つように 時折掻き毟りたくなるように
貫通するサイコ
サイコをきめて踊りましょう
被害妄想と衝動が脊髄を駆け巡る
サイコをきめて犯りましょう
錆びたナイフで乳房をいたぶる
肋骨の隙間を目指して進むシンボル
サイコを きめて 踊って 笑う
髪を 乱した 頭が座っていない 無垢な笑顔の
どうにかなっている時が一番かわいい貴男
サイコでいかれたシンボルを どうか
肋骨の隙間を目指して 進めて
通学路近くの国道で
限界を超えていく 崩れていく身体
自己犠牲で差し出した手を
なかったことにはできない
一瞬のはずの永遠 後悔するには長すぎる
君を救った僕のように
僕を救う誰かはいない
体から魂がベリベリと剥がされる感覚
一瞬のはずの永遠 この音は酷すぎる
骨も血管も筋繊維も胃も肺も
自分の感覚から乖離していく
自分がそこにいたイメージだけを残して
君の代わりにトラックにはねられる僕
君の自殺願望を満たすために 代わりに死ぬ僕は
半笑いで暗い目をした君を見ていた眼球に置き去られ