捕われて土
薄黄色の糸に抱かれて 月 年 永遠
蟲毒注がれた脊髄の 麻痺 壊死 痙攣
溶かされて 発酵した 俺の身体を 吸う 蜘蛛と蛾 蛆虫
少しも痛くない それが少し寂しい
ただ失われていく
ただむず痒い 痒いとも言えない違和感だらけの日々
ただ切ない 眼窩から這い出る蛆虫 子供
せめて失い切る前に 君たちを一目
Sister
酷い顔をしているねSister 隈だらけの顔でさ
誰かに救いを求めてるの?
誰も救ったこともないのに
酷い顔をしているねSister 痣だらけの顔でさ
誰かを殺したいと思ってるの?
それだけは得意だものね 妄想で煮えくり返り
発作を起こし
また叱られる 蹴られるのさ Sister
内臓を痛めた熱で寝付けないSister
怒りの妄想だけのSister
何一つ何もしないSister
井戸から水を汲んできなよ
月明かり 鏡より酷く君を映す
誰も救ってくれないことが何よりも分かる
Sister
豚みたいな卑しさでさ
家畜の死の直前
痩せる 衰える 芽にして枯れる
知能が薄れ 麻痺と失禁の日々が
言葉が出ないよ ママ
落ちる前に朽ちる 病にして 消える
醜い穢れ 出血と失神の君が
那由多の噛みしめる痛みとママ
薄れ消える現
ママ
狩られる
隠れ家 毛布 饐えた臭い
怯え 怒り 酸の強い臭い 発覚
皮膚の粟立ち 脊髄の痙攣 快楽 死の予感
本棚の裏の隠し扉
同じ国の同じ人種 殺し合い 詰り合い
見つけて殺す 隠し扉 暴き嘲る様
どうか 夢でありますように
怒り 粟立ち 血液 口角を上げ犯す
どうか 何もない平和な一時を もう一度
どうか 清らかに死ぬ機会を せめてもの
本棚に並んでいる程度には 真っ当な死を
人形遊び より酷う
人形の右腕をもぐ
ほっとする安楽の時
この娘は泣きも叫びもしないから
次の解体もきっと僕の心のざわめきだけが
証拠を隠滅するための内蔵 ミキサー
腸にに詰め込む君の圧縮
人形の陰を削る
がっくりする落胆の瞳
この娘はもっと泣き叫んで呪い俺の射精の助けになれ
次の解体こそは
次の破壊こそは
俺のコメカミに君の愛を
君の右腕にキスを
君のアレに酷い傷を
忘れられ過ぎれば 誰からも捨てられるから